「私より料理上手なんじゃない?」


真奈ちゃんはフルーツサンドのクリームを鼻の頭につけている。


「真奈ちゃんにはまだまだ叶わないよ」


あの日、最後のデートの日、病院内で食べたサンドイッチの味は今でも忘れられない。


そこらへんのお店で出ているものっよりも、ずーっと美味しかったから。


「リストはあとどのくらい残ってる?」


「う~ん、後は映画にショッピングにスカイダイビング」


スカイダイビングという言葉にギョッと目を見開いた。


真奈ちゃんが入院してからは僕がリスト解消を手伝っているのだけれど、さすがにこれは無理っぽい。


「よし、それは助っ人に頼むかなあ」


僕はそう言い、スマホを取り出した。


院内は一応スマホ禁止になっているけれど、最近では使用できる場所が増えている。


連絡相手は純平と隆夫。


2人には僕と真奈ちゃんのことを説明していて、リストの中で僕ができなさそうなことは2人がやってくれていた。


「ほら見て、切れいな空だよ」


僕がお願いすると2人は早くも翌日には空の上を飛んでいた。