確かにあれは僕に作られたもの。


「じゃあ、本当に……?」


真奈ちゃんの母親はまた頷いた。


本当に真奈ちゃんの好きな人は僕?


信じられないと言う思いと、嬉しい気持ちと、そして同時に襲ってくる絶望感。


互いに好きだとわかり合ったのに命はもう少ししか残っていない。


こんなひどいこと、他にあるだろうか。


神様への憎しみにも似た苦い感情が込み上げて来る。


それは汚い言葉となって口から出て来そうになって、押し込めておくことで精いっぱいだった。


「真奈ちゃんにはまだこれだけやりたいことがある。だったらきっとできるは
ずだ」


僕は毒を吐く代わりに呟いた。


心残りがある間はループする。