「これは?」


僕は手帳を受けとりながら立拗ねる。


「真奈が余命宣告を受けた後に書いたものよ」


そんなもの、僕が見てもいいんだろうか?


少し躊躇したけれど、こうして差し出されたと言う事は見て欲しいからにきまっている。


ページをめくってみるとそこには見たことのある真真奈ちゃんの丸文字があり、胸が痛んだ。


・両親の誕生日を祝う


・喧嘩中の友人と仲直りする


・バカみたいに買い物をする


「これって……」


内容は違うけれど、どこかでみたことがあるものだった。


「死ぬまでにやりたいことリストですって」