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果たして翌日、僕の体調は良くなっていた。


と言っても今までとは明らかに違って少し歩くだけで苦しくなって立ち止まってしまうことが増えた。


たった数日でここまで変化していくのだと、我ながらびっくりしている。


弱って行くというのは段階を踏まずにガクッときてしまうこともあるみたいだ。


それでも僕はベッドに寝転んだまま真奈ちゃんに連絡を入れた。


昨日よりも調子がいい事を知らせると、真奈ちゃんはすぐに家に来てくれた。


「それほどよさそうには見えないけど」


夏らしく青いワンピース姿の真奈ちゃんは僕の姿を見て落ち込んだ声色で言った。


調子がいいと知らせたから、今日はどこかへ行けると思っていたようで、手にはサンドイッチの入ったバスケットを持っている。


「大丈夫だよ。今日は胃も痛くないし」


だからと言って遠くまで行けるとは思えない。


途中で倒れでもしたら、真奈ちゃんに迷惑をかけてしまうな。


そう思ってどうしようか考えを巡らせていると、真奈ちゃんから提案があった。