「ふぅん」


質問してきたくせに少女は興味なさそうにそう呟き、そしてブラックコーヒーに口を付けた。


どう見ても苦そうなそれを少女は美味しそうに飲む。


一体何歳何だろう?


高校の制服を着ているからまだ10代のはずだけれど、少女には妙な貫禄と落ち着きがあって見ていると年齢がわからなくなる。


僕は1つ咳払いをした。


「ところで、自己紹介がまだだったよね」


僕の言葉に少女が右眉を少し上げた。


「僕は高橋直樹。17歳の高校2年生」


「……私は菊池真奈。15」


やっぱり年下だったのだ。


幼い顔をしていると思っていた。