「だから、それについて話会いが必要なんでしょう?」


少女は相変わらず目を吊り上げて腕組みをして、怖い顔で僕を睨み付けている。


そうか。


この子は僕に会うために今日ここへ来たのだ。


ようやくそのことを理解して僕は少女へ向き直った。


「そうだね。これは夢でもなんでもない、現実で。僕は昨日君を巻き込んで死んでしまったんだ」


「だから最初からそう言ってるでしょ」


少女は呆れ顔になり、僕の前を歩き出す。


慌ててついて行きながら「どこへ行くの?」と質問しても、少女はもう答えてくれなかったのだった。