「ごめん2人とも。本当に本当のことなんだ」


僕だって何度も余命宣告を受けなければ信じることはできなかっただろう。


何度7月8日を繰り返しても必ず医師から同じことを伝えられる。


だからこうして受け入れることができたんだ。


じゃなかったから、1度目みたいに突発的に人を巻き込みながら自殺してしまっている。


「そっか……」


純平は僕の肩から手を離す。


その手が情けないほどに力がなくて「純平らしくないな」と、呟いた。


「純平はどんなことが合ってもまっすぐ前を向いて、強くて、努力家な人だろう?」


「親友が死ぬってときに前なんか向けるかよ」


その声には張りがなくて、今にも消え入りそうだ。


今純平にこんな悲痛な表情をさせているのは僕が原因なのだと思うと、息が苦しくなってくる。


純平にも隆夫にも笑っていて欲しい。