「それに、まだ両親にも説明してないし」


言うと、純平と隆夫は顔を見合わせた。


2人とも順序が違うということに気が付いたみたいだ。


「いいのかお前。まずは両親に言わないといけないんじゃないのか?」


「大丈夫だよ。僕は君たち2人に伝えたいと思ったんだから」


僕は心配してくれる純平へ向けてそう言った。


当事者が決めたことなのだから、誰も反論はできないはずだ。


「両親にも近いうちに話をするよ」


そのときのことを考えるとまた気が重くなるけれど、避けては通れない試練だ。


僕は氷の入った水を飲み干して、席を立ったのだった。