中途半端な時間なせいか、喫茶店の中は人の姿が少なかった。


これなら離しやすいと&しつつ、一応一番奥の4人席に座った。


僕の向かい側に純平。


純平の隣に隆夫が座る。


「なんだよ話って」


隆夫は時々スマホで時間を気にしながら言った。


「時間、大丈夫?」


「あぁ。後で担任が迎えに来るって行ってたんだ。だけど大丈夫、断って俺たちはバスで戻るから」


純平はそう言うと、その場で先生に電話をかけて迎えを断ってしまった。


僕にゆっくりと話す時間をくれたのだ。


「ありがとう」


純平はこういう小さな気配りができる人だ。


そのことを、もうずっと長い間忘れてしまっていたような気がする。


「で、話って?」


純平が仕切り直す。