やっぱり病院って言うのはどこか息が詰まる空間だ。


特に医師を目の前にすると、なんだか叱られているような気分になってきてしまう。


「直樹!」


声がして視線を向けると、驚いたことにそこには純平と隆夫がいて、こちらへ駆け寄って来るのだ。


僕は2人の姿に驚いて言葉を失ってしまった。


「大丈夫だったのか?」


「え、うん。まぁ……」。それより、どうして2人がここに?」


「担任の車で送ってもらったんだ」


隆夫の説明に僕は目を丸くする。


2人はわざわざ僕の為に病院まできてくれたのだ。


こんなの信じられないことだった。


僕は自分の頬を思いっきりつねりあげる。


ちゃんと痛みがあって、涙が滲んで来た。