それがキッカケになってクラスメートたちも僕を下に見て笑うような事はなくなり、たった数日で僕を取り巻く世界は大きく変わった。


それはとても嬉しい事だけれど、突然変わった世界にまだ追いつけていない事も事実だった。


イジメられないことは嬉しい。


クラスに居場所ができたことも嬉しい。


それでも僕はまだ純平に声をかけられるとみがまえてしまうことがある。


「大丈夫かよ?」


隆夫にまでそんな風に心配されるとなんだかくすぐったく感じられた。


まるで僕って重病人みたいだ。


まぁ、それで間違いはないんだけれど。


今日余命宣告を受けると言うのに恐怖感はまるでなかった。