その声に思わず笑い出してしまった。


同時に僕はどれだけこの年下の女の子に心配をかけてきたのだろうと思い、反省した。


「実は今日はいい報告があるんだ」


僕はそう前置きをして今日の出来事を真奈ちゃんに説明した。


真奈ちゃんは時折相槌を打ちながら熱心に話を聞いてくれて、最後には《上手くいったみたいだね》とほめてくれた。


いつもの冷淡な口調ではなく優しくそう言われた事で、僕の心臓はドクンッと跳ねる。


女の子から少し褒められただけでこんなにドキドキしてしまうなんて、恋人ができたら僕の心臓はどうなってしまうんだろう?


そんな考えはすぐに小さくしぼんで行ってしまう。


そもそも好きな人もいないし、8日は余命宣告を受ける運命だ。


そんな僕が今更連頼なんてできるわけがなかった。


現実を思い出して明るい気分が沈んでいく。


《また声が暗くなったけど、どうしたの?》


「いや、別になんでもないよ」