そしてうなだれる。


「2人とも、僕のことが嫌いになったんじゃなくて?」


てっきり2人に嫌われたのだと思っていた。


勝手にサッカーをやめたことをムカついているのだと思っていた。


「お前なんか大嫌いだよ」


純平が声を震わせる。


「相談くらいできるだろうが」


隆夫が僕の額をペチンと叩く。


目の奥が熱くなったかと思うと、一瞬にして視界が歪んでしまった。


涙がボロボロと溢れ出す。


僕はこんな素敵な2人の友人がいながら、それに気が付く事が出来なかったんだ。


1人で思い悩んで考えて、勝手に結果を導き出して、それでいいと思っていた。