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高校に入学してすぐ、3人はサッカー部に入部をした。


特に幼いころからサッカーをしてきた直樹は2年生や3年生をしのぐうまさを誇っていて、すぐにレギュラー入りを果たす事ができた。


『直樹ってサッカー上手いんだなぁ』


初めてレギュラー入りを告げられた日の帰り道、純平がそう声をかけてきた。


純平の後ろには隆夫もいる。


『そんなことないよ』


僕は謙遜してそう言った。


高校生の中では上手かもしれないけれど、もっともっと広い目で見れば僕なんてまだまだだった。


もっともっとサッカーで強くなりたい。


そう思って毎日練習を続けていた。


『明日からの朝練一緒にやらないか?』


『もちろん』


サッカー部の朝練は自主的にするもので、強要ではなかった。