純平がイライラした声で答える。


僕はそれを聞いてへへっと笑顔を見せた。


「嘘だ。ちゃんとした理由があるはずだ」


「おい直樹、調子乗ってんじゃねぇぞ！」


イラついた隆夫がまた僕のわき腹を蹴りつける。


どれだけ痛みが走っても、絶対に純平の足を離すもんか。


「だったらちゃんと教えてほしい。どうしてこんなことをするんだよ」


「うるせぇなぁ！」


純平が怒鳴り声を上げて僕の頭部を殴りつける。


グワングワンと脳が揺れる感覚がして、思わず意識が飛びそうになる。


僕は下唇を噛みしめてそれをどうにかこらえた。


「ちゃんと説明してもらうまで離さない。どうしてこんなことをするんだ？」