歯を食いしばって純平と対峙に、睨み付ける。


その態度に純平のこめかみが少しピクついたのがわかった。


明らかに苛立っている。


隆夫はそんな純平の横でニヤついた笑みをこちらへ向けている。


「腹立つんだよな、お前のそういう顔見てると!」


純平は叫ぶように言うと同時に拳を振り上げていた。


それは一瞬にして棒の右頬にぶつかる。


バチッと重たい音がして、僕の体はフェンスまで吹き飛んだ。


それを合図にしたように隆夫が前へ出てきて僕の体を踏みつけにする。


何度も何度も蹴られて意識が飛んでしまいそうになる中、僕は拳を握りしめて立ち上がった。


2人が驚いた表情を浮かべている中に突撃していく。


「わあああああ!」


と、子供みたいに声をがえて拳を振り回す。