少しだけ人生が好転したことで、一週間を2度経験したことで確実に僕の中でなにかが変化した。


少なくとも、自殺したいとは思っていない。


「じゃあね」


真奈ちゃんが軽く手を振って歩いて行く。


このままループが止まれば僕たちはもう二度と会う事もないんだろうか。


そう考えると途端に喪失感が胸の中に浮かんで来て、真奈ちゃんの名前を呼んで引き止めていた。


「なに?」


真奈ちゃんが立ち止まり、振り向く。


そこでなにを言うべきか迷い、結局「ありがとう」と、ありきたりなお礼を口にする。


真奈ちゃんは微かに顔をしかめて「まだ、なにも終わってないかもしれない。

明日にならないとわからない」と、残して、歩き去ってしまったのだった。