☆☆☆
僕が救急車に乗った子はこれが初めてのことだった。
それまでも腹痛に襲われることはあったけれど、ずーっと我慢してきた。
その我慢強さが仇になったみたいだ。
「今度、ご両親を連れておいで」
医師が真剣な表情でそう言った。
1度目のときもそうだった。
僕が子供だからか、それとも余命宣告の時は必ずそうしているのか知らないけれど、医師は患者である僕に直接そのことを伝える事はなかった。
「今、この場で結果を聞かせてください」
1度目のときも僕はこのセリフを言った気がする。
なにが原因なのかわかれば治療して、すぐにでもサッカー部に復帰できると思ったからだった。
医師は1度目と同じように目を丸くして、どうするべきか思案している。
僕が救急車に乗った子はこれが初めてのことだった。
それまでも腹痛に襲われることはあったけれど、ずーっと我慢してきた。
その我慢強さが仇になったみたいだ。
「今度、ご両親を連れておいで」
医師が真剣な表情でそう言った。
1度目のときもそうだった。
僕が子供だからか、それとも余命宣告の時は必ずそうしているのか知らないけれど、医師は患者である僕に直接そのことを伝える事はなかった。
「今、この場で結果を聞かせてください」
1度目のときも僕はこのセリフを言った気がする。
なにが原因なのかわかれば治療して、すぐにでもサッカー部に復帰できると思ったからだった。
医師は1度目と同じように目を丸くして、どうするべきか思案している。