純平に反撃した日から２日間、特に何事もなく過ごしていた。


時折隆夫がわざとぶつかってきたりしたけれど、その度に純平が止めに入ってくれたのだ。


どういう風の吹き回しだろう？


反撃されたことで僕のことが怖くなったとは思えないから、純平の中でなにか変化があったんだと思う。


純平の態度は少しだけ変わった事で、教室の空気も変化していた。


いつもはイジメられている僕を見てニヤついた笑みを浮かべていた連中が、僕を見なくなったことだった。


視線があっても知らん顔。


隣を通っても知らん顔。


それはいつも通りだけれど、僕がつまづいてこけそうになっても笑う事はなくなった。


なにをしても知らん顔だ。


そして、そんな調子で７月８日がやってきてしまった。


「あ～、ついにこの日か」


ベッドの上に正座して座ってスマホで日付を確認する。