「それで、なにかわかったの?」


「え?」


バカ面で聞き返すと真奈ちゃんから盛大なため息をもらってしまった。


「イジメも心残りのひとつなんじゃないの?」


「そういえばそうだっけ」


純平にやり返した爽快感で、そんなことすっかり忘れてしまっていた。


「全く。せっかくやり返したのになにも収穫なしってどうなの」


真奈ちゃんは大きな絆創膏を僕の頬に張り付ける。


「うん……ごめん」


あの大きな純平にはやり返す事ができたのに、小柄な真奈ちゃんに言い返す事は難しい。


僕は本当に落ち込んで俯いてしまった。


「もうひとつ聞きたいことがあるんだけど」


「え?」