「今日、天気変わりやすいよな」
そう日向は窓の外を見ながらそう言った
「そうだね、日向が来るまでは晴れていたのに」
私がそう返すと「それってさあ、俺が雨をここに運んできたって言いたいわけ?」と日向はふくれながらこちらに顔を向けた
「雨男」
私は笑いながら言った
「ちげーもん!俺、晴れ男だから」
日向は張り合いしてくる
「じゃあ、そうしとくよ」
私はクスクス笑いながらそう言った
知ってるよ、日向が晴れ男だってこと
だってこんなにも日に照らされて似合う人なんていない
今だって太陽が日向に降り注ぐ
「なんか不服そうに見えんだけど?」
と日向はまたふくれながら窓の外を見つめた
私はそんな姿にまた笑みが零れる
「日向、テスト勉強は?」
私は思い出す、テストだってメッセージがきてたことを。
「え?あぁ忘れてた…明日が最後の一日だった」
日向は嫌そうな顔をして項垂れている
「ばっかだねー!しっかり勉強しなよ!」
私はそう明るい声色で言う
「…月、勉強…教えてくんね?」
日向は窓際に腕を置いて顔を伏せて項垂れていた
そして少しだけ顔を上げて、目だけが合う
「授業も受けてない私にそれ言う?」
日向はフハッと笑い出す
「それもそうだよな。月なら勉強してるんじゃねぇかって…思っちまったんだよな」
いいよ、気にしないでと日向はまた窓に目を戻した
「ふっふふーん!してるって言ったらどうする?」
「え、まじ?」
日向はくるっとこっちに身体を向けて目をキラキラさせている
「あっれー?日向、頭よかったんじゃなかったの?」
「理解力はあるんだよ…ただ授業は聞いてなかっただけで…」
そう日向は頭をポリポリかいてる
「病室にいる人間ができてどうするのよ」
私はそう意地悪すれば、分かりやすく態度をかえて日向は懇願する
私はその姿に吹き出して笑った
日向もつられて笑った
日向が来る前の病室は冬のように冷たく無機質で暗く見え、ただ死を待つだけの部屋だった
今は高校の教室と変わらない若い男女の笑い声が響き渡り、春の訪れを知らせるような暖かい日差しで明るく見え、生きていることを実感できる部屋に感じた
「しょうがないなあ!じゃあ日向に3つお願いしていいかな」
「お、いいぞ。俺のできる範囲なら何でもしてやる」
日向はとても気前のいいことを言う
「1つ目は私を病室の外に連れて行って」
日向は俺が、外に連れ出すのか!?やばくないかと焦っていて
今日は何も演じない素の日向で私の元にきてくれたことをまた実感するのだった
「私が言ったのは病室の外!だよ?」
とからかったのは言うまでもない
そう日向は窓の外を見ながらそう言った
「そうだね、日向が来るまでは晴れていたのに」
私がそう返すと「それってさあ、俺が雨をここに運んできたって言いたいわけ?」と日向はふくれながらこちらに顔を向けた
「雨男」
私は笑いながら言った
「ちげーもん!俺、晴れ男だから」
日向は張り合いしてくる
「じゃあ、そうしとくよ」
私はクスクス笑いながらそう言った
知ってるよ、日向が晴れ男だってこと
だってこんなにも日に照らされて似合う人なんていない
今だって太陽が日向に降り注ぐ
「なんか不服そうに見えんだけど?」
と日向はまたふくれながら窓の外を見つめた
私はそんな姿にまた笑みが零れる
「日向、テスト勉強は?」
私は思い出す、テストだってメッセージがきてたことを。
「え?あぁ忘れてた…明日が最後の一日だった」
日向は嫌そうな顔をして項垂れている
「ばっかだねー!しっかり勉強しなよ!」
私はそう明るい声色で言う
「…月、勉強…教えてくんね?」
日向は窓際に腕を置いて顔を伏せて項垂れていた
そして少しだけ顔を上げて、目だけが合う
「授業も受けてない私にそれ言う?」
日向はフハッと笑い出す
「それもそうだよな。月なら勉強してるんじゃねぇかって…思っちまったんだよな」
いいよ、気にしないでと日向はまた窓に目を戻した
「ふっふふーん!してるって言ったらどうする?」
「え、まじ?」
日向はくるっとこっちに身体を向けて目をキラキラさせている
「あっれー?日向、頭よかったんじゃなかったの?」
「理解力はあるんだよ…ただ授業は聞いてなかっただけで…」
そう日向は頭をポリポリかいてる
「病室にいる人間ができてどうするのよ」
私はそう意地悪すれば、分かりやすく態度をかえて日向は懇願する
私はその姿に吹き出して笑った
日向もつられて笑った
日向が来る前の病室は冬のように冷たく無機質で暗く見え、ただ死を待つだけの部屋だった
今は高校の教室と変わらない若い男女の笑い声が響き渡り、春の訪れを知らせるような暖かい日差しで明るく見え、生きていることを実感できる部屋に感じた
「しょうがないなあ!じゃあ日向に3つお願いしていいかな」
「お、いいぞ。俺のできる範囲なら何でもしてやる」
日向はとても気前のいいことを言う
「1つ目は私を病室の外に連れて行って」
日向は俺が、外に連れ出すのか!?やばくないかと焦っていて
今日は何も演じない素の日向で私の元にきてくれたことをまた実感するのだった
「私が言ったのは病室の外!だよ?」
とからかったのは言うまでもない