信行が一緒に行動してくれることで、最近の私は少しずつホラー小説の中に入っていけるようになった。


最初は少し不思議な雰囲気の物語から始まって、ちょっと怖い短編集。


そして1冊丸々ホラーのに挑戦もした。


私が怖がると信行はすぐに手を握りしめてくれるので、安心感があった。


そうして苦手を克服していくと、次第にホラーの面白さにも気がついていく。


ホラーは主人公の行く末が見えないからはらはら感が他の作品とは段違いなのだ。


それがくせになる人も沢山いるということが理解できた。


それから私達は児童書へと移動しはじめた。


子供向けの作品と言っても侮るなかれ、大人でも十分に楽しむことができる作品が数多く存在している。


元々大人向けに書かれた本が子供向けにリメイクされることだってある。


私と信行が特に気に入ったのはシリーズものの冒険小説だった。