☆☆☆

信行が活字になってから3日が経過していた。


なんだか体がだるくて動けなくて、私はベッドに寝転んで天井を見上げていた。


活字中毒になった私の部屋には壁にも天井にも様々な新聞や雑誌の切り抜きがはられている。


いつでも、どんなときでも活字を視界に入れることができるようにしているのだ。


それを読んでいると体の震えも動悸も消えていくが、なぜだか力は湧いてこなくなっていた。


少しでも活字から離れるとダメになってしまったようで、ある朝トイレに言っている間に動悸が激しくなってそのまま倒れてしまった。


常にポケットに忍ばせている本を取り出す余裕もなかった。


そのまま信行と同じ病院にイン級搬送された私は、信行がいたのと同じ病室に入ることになった。