すると、女の子の泣き声が聞こえた。

女の子「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁん‼あーーーーーーーーーん‼」

遥「えっ、何?」
遼真「お姉ちゃん、こっち!」

遥と遼真は泣き声の持ち主の女の子の方へ行くと、そこには大瀬もいた。

遥「大瀬さん、この子供は?」
大瀬「この子はおつかいに行った時に
   今回の大地震に遭ってしまい家に帰れなくなったらしいですが、
   ご両親に会いたくなって急に泣き出してしまいました。
   私が一生懸命慰めようとしていますが。」
女の子「うわああああん‼パパァ~‼ママァ~‼会いたいよぉ~‼」
遼真「僕だって会いたいけど、皆で頑張って生きなきゃダメだよ!」
遥「そうだよ!パパとママはどこかにいるから心配しないで!」

そして一方、掛は震災で職を失った男性に食糧を差し出した。

掛「これ、お前にやるよ。」
男性「あ・・・ありがとう・・・」
掛「どうした?そんなに避難生活が辛いのか?」
男性「いや・・・実は今回の震災で、
   勤め先の会社が潰れることになったんだ・・・。」
掛「そりゃそうだな。巨大災害で都内の会社が
  相次いで倒産してるからな。」

ポイント⑳ この様な震災が起きると被災された場合
      倒産する会社や企業が増加する恐れがある。

遥と大瀬は毛布を掛けて座り込む女子高生に話しかける。

大瀬「どちらにお住まいでしょうか?」
女子高生「八王子の方です。」
遥「八王子・・・年はいくつぐらいですか?」
女子高生「17歳で、高校3年生です。
     今年、修学旅行で奈良と京都へ行くはずでしたが・・・」

女子高生は涙ながらにこう話した。

女子高生「新幹線も大災害で運行を停止して、
     修学旅行は今年、中止になってしまったんです・・・。」

ポイント㉑ 震災が起きると修学旅行や部活動等の
      学校行事にも大きな影響を与える。

遥「私も同じ境遇なんです!
  ゴールデンウィークに家族みんなで大阪万博に行くはずでした!
  あの大地震で行けなくなったので、大変な目に遭っているんです!」

一方、木村はその親子に食糧を渡した。

木村「もしよかったらコレをどうぞ。」
女性「ありがとうございます・・・。」
木村「どちらに住まわれているんですか?」
女性「町田の方です。
   小田急電鉄も全線ストップしてダメになったので、家に帰れなくて
   この子を抱えて、ここに避難してきました。
   この子には3つ上の兄がいて、私には夫がいるのですが・・・
   避難するときにはぐれちゃったかも・・・」