「お母さん、この町やっぱりいいねぇー！お母さんの生まれも私と同じここなの？」
「何言ってるの？千夏…。」「え？！何、お母さん私変なこと言った？」
「千夏も昔はお母さんの故郷、近江に住んでたのよ！」「私、全くそんなの覚えてないよ！」
「何でだろぉ…。」私は全く昔のことの記憶を覚えていない。何でだろう。私にも分からない。
思い出そうと必死で頑張っても出てこない。でも、私は今いるこの場所に満足してるよ。
沢山の仲間がいるこの浜松に。だってほら。
「千夏、何ボーッとしてんの(笑)」「もーっちょっと考え事してただけだよ！」
「千夏が牛になった。マジ笑えるんだけど…ハハハ」「やめてよ！」「顔赤くなってんぞ！」
「それより千夏聞いた？転入生来るらしい…。楽しみじゃない…？」「うん…楽しみ、どんな子だろう？」