俺は、なんとか美化委員に入れた。今のところ、美化委員はとても楽しく出来ている。だけど今週からは、みんなよりも朝早くに学校に行って、校門と学校の周りを掃除しないといけない。正直言って、乗り気ではない。
 いや、今の言葉は取り消そう。「理由?そんなの簡単。」今日、学校に行ってから気づいたことなんだけど、掃除は二人一組なんだけど、僕は同じクラスで僕と同じ美化委員の真美だからだ。僕達の掃除場所は校舎から一番遠い歩道橋だ。そのことを、とても嬉しく思う。理由は、真美との時間を誰にも邪魔されたくないからだ。歩道橋に着いたら、真美が話しかけてきた。
「ねぇ、愛人君はなんで美化委員に入ったの?」
「あっえーと、なんとなく掃除してみた
い気分だったから。」
我ながら、苦しい言い訳だと思う。
「ふーん。なら、これからの掃除全部愛人君に任せちゃおうかな?」