「はい。じゃ、これから始業式だから体育館に行ってくださーい」


ゾロゾロと生徒たちが教室から出ていく。


「太陽くん!一緒にいこ?」

「はぁー」
分かりやすく盛大なため息をついてやった。

すると、むふふふふと声が右下から聞こえた。

「私が可愛すぎて見惚れちゃった?
やだもう、恥ずかしいっ」

なんなんだ、こいつは。

「やめてくんない?こっちが恥ずかしいんだけど。」


またまたぁーと、栞は笑っていた。

何が面白いのかさっぱりわかんないけど。