お母さんが亡くなる前日まで1日も欠かさずに日記が書いてあった。

しかもどの日も全部わたしのことばかりだった。
やっぱり愛されていたんだな。

やっと泣き止んだのに、また涙が滝のように溢れて止まらない。

「お母さんの日記を読んで、お父さんも頑張って凛を育てないとって思ったんだ。でも凛からしたら重荷でしかなかったよな。本当にごめん」

「気付くの遅いよ。どれだけ我慢してきたと思うの?お母さんが亡くなってからのお父さんは大嫌いだったよ」

やっと本音をお父さんにぶつけることができた。

「悪かった。今度お父さんに家事や料理とか教えてくれないか?」

「いいよ。その代わり厳しくいくから覚悟しといてよ」

2人で笑い合った。
リビングは温かい空気で満ち溢れた。