初めて遥翔の部屋に来た杏奈はドキドキしながら玄関のチャイムを押すと、その音を聞いた遥翔は慌てて玄関に向かいそっとドアを開け杏奈を向かい入れた。

「早かったな」

「だって初めて遥翔さんが部屋に呼んでくれて嬉しかったんだもん。だから急いできちゃった」

「そんなに急がなくたって僕の部屋は逃げたりしないのに。とにかく上がって」

その声に遥翔の部屋へと足を踏み入れる杏奈、杏奈は初めて憧れの遥翔の部屋に来た事に感激していた。

「おじゃましまぁす。わぁここが遥翔さんの部屋? 案外綺麗にしているんですね」

「まぁね、コーヒーでも飲む?」

「はい、いただきます」

その声を聞きコーヒーを淹れる遥翔。

「それでCM撮影慣れない事だらけで疲れたって?」

「はい、すっごく疲れました」

「でも初めてモデルの仕事をした時もそうだったんじゃないか?」

「確かにそうですけど、元々モデルはあたしのやりたい仕事でしたから」

「杏奈ちゃんは自分がやりたいかやりたくないかで仕事に対するモチベーションが変わっちゃうの?」