〝彼氏〟である男子生徒も、「俺が悪かったんだってー」と言っていたけど、私を庇った〝彼女〟はまた怒った。

〝彼女〟の友人の生徒たちも便乗し、「ブスが人の男とらないでくださーい」と頭に泥をかけられるのは当たり前だった。雨の日は、水溜まりの水を飲むまで帰らせてくれなかったりと、精神的暴力と物理的暴力をあたえてくる。

そんな日々を過ごしていれば、友達はいなくなった。同じように虐められるのが怖いのか。学校で1人で歩いている時、元凶である〝彼氏〟が「やらせてくれたら、明美(あけみ)たちに手加減しろって言ってやるよ？」とからかい交じりに言ってきた。

私はすぐにその場を離れた。それでも、その場を見ていたらしい〝彼女〟の友人が〝彼女〟にそれを喋ったらしい。


いつも以上に怒ってしまった〝彼女〟は、私を他の男を数人、使って襲おうとしてきた。それがつい、昨日のこと。






昨日の事を思い出した時、逃げて未遂だったとはいえ、吐き気がして。

やっと学校から離れて、もう〝彼女〟たちはいないというのに、涙が止まらなかった。
悪いのは〝彼女〟たちなのに、どうして私がこんなにも苦しまなければならないのだろうと。