「本当に?」

「本当だよ!!!
嘘ついてどうすんだよ!!!」

早暮くん。私は知ってるの。

私と保健室登校を続けるために、勉強嫌いのままでいようとしている事。

「分かった……」

私は早暮くんの左拳の上に置いていた両手を外し、机に向かい、開いてあるノート端にボールペンで文字を書くとそれを破り、早暮くんに差し出す。

「はい」

「………俺に?」

戸惑っていて、中々紙を受け取らない早暮くん。

「ラブレターじゃないから」

「分かってるよ!」

私の言葉で素早く紙を取った早暮くん。