「私、教室で勉強したい」

クラスの皆と一緒に。

給食を食べたい。

体育をしたい。

前みたいに。


「分かった……」


早暮くんは私から受け取った紙を左手に握ったまま机に向かうと、閉じていたノートを開け、ボールペンで何かを書いて破り、私に差し出す。

「ラブレターじゃない」

分かってる。

「早暮くんの携帯番号?」

「かけてくんなよ……」

私は差し出された紙を掴む。

「でも、死にたくなったら、かけてこい!!! その日がもう来ない事を願ってるけど、少しでも死にたいと思ったら、迷わずかけてこい!!! 絶対俺が助けるから!!!」