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学校の近くには小さな公園がある。


とても小さな公園で、あるのは錆びついた滑り台だけ。


管理者がいないようで、基本的に小さな子は立ち入り禁止になっている。


滑り台だって、いつ崩れてもおかしくないくらいに朽ちてしまっているし、腰の高さまでの雑草が生えていた。


誰も寄り付かない公園に連れて来られた舞は、後から愛に押されて膝をついてしまった。


水はけの悪い公園の地面は随分が多く、ドロリとしている。


手足についた泥に顔をしかめつつ、3人を見上げる。


淳子も恵美も、もう笑ってはいなかった。


まるで憎い者を目の前にしているように睨みつけてくる。


「あんたの王子様、さっさと帰ったみたいだね」


恵美の言葉に一瞬舞はとまどう。


王子様とは一体誰のことなのか、思い当たるのに時間がかかってしまった。


しかし数秒後には青っちのことだと理解できた。


「別にそんな関係じゃないから」


「2人で遊園地に行くのに?」


愛に聞かれて「それは……」と、口ごもる。


確かにあれを目撃されたら勘違いしてもおかしくない。


青っちもデートだと言っていたし。