☆☆☆
学校の近くには小さな公園がある。
とても小さな公園で、あるのは錆びついた滑り台だけ。
管理者がいないようで、基本的に小さな子は立ち入り禁止になっている。
滑り台だって、いつ崩れてもおかしくないくらいに朽ちてしまっているし、腰の高さまでの雑草が生えていた。
誰も寄り付かない公園に連れて来られた舞は、後から愛に押されて膝をついてしまった。
水はけの悪い公園の地面は随分が多く、ドロリとしている。
手足についた泥に顔をしかめつつ、3人を見上げる。
淳子も恵美も、もう笑ってはいなかった。
まるで憎い者を目の前にしているように睨みつけてくる。
「あんたの王子様、さっさと帰ったみたいだね」
恵美の言葉に一瞬舞はとまどう。
王子様とは一体誰のことなのか、思い当たるのに時間がかかってしまった。
しかし数秒後には青っちのことだと理解できた。
「別にそんな関係じゃないから」
「2人で遊園地に行くのに?」
愛に聞かれて「それは……」と、口ごもる。
確かにあれを目撃されたら勘違いしてもおかしくない。
青っちもデートだと言っていたし。
学校の近くには小さな公園がある。
とても小さな公園で、あるのは錆びついた滑り台だけ。
管理者がいないようで、基本的に小さな子は立ち入り禁止になっている。
滑り台だって、いつ崩れてもおかしくないくらいに朽ちてしまっているし、腰の高さまでの雑草が生えていた。
誰も寄り付かない公園に連れて来られた舞は、後から愛に押されて膝をついてしまった。
水はけの悪い公園の地面は随分が多く、ドロリとしている。
手足についた泥に顔をしかめつつ、3人を見上げる。
淳子も恵美も、もう笑ってはいなかった。
まるで憎い者を目の前にしているように睨みつけてくる。
「あんたの王子様、さっさと帰ったみたいだね」
恵美の言葉に一瞬舞はとまどう。
王子様とは一体誰のことなのか、思い当たるのに時間がかかってしまった。
しかし数秒後には青っちのことだと理解できた。
「別にそんな関係じゃないから」
「2人で遊園地に行くのに?」
愛に聞かれて「それは……」と、口ごもる。
確かにあれを目撃されたら勘違いしてもおかしくない。
青っちもデートだと言っていたし。