「そうだよ、用事。だからちょっと付き合ってね?」


淳子は可愛らしく小首を傾げてそう言うと、舞の腕を痛いほどに掴んだ。


思わず顔をしかめて淳子を見る。


背の低い淳子は見下ろす形になるけれど、全く動じていない様子で微笑んでくる。


「どこに行くの?」


舞は視線を恵美へ戻して聞いた。


恵美は淳子と同じように微笑んで「公園」と、短く返事をしたのだった。