☆☆☆
青っちが入院して10日が経過した。
もう10日。
だけど、まだ10日だ。
舞がいつもどおり学校へ向かうと教室の中がやけにカラフルだった。
「あ、舞おはよー!」
「今みんなで千羽鶴折ってんの!」
恵美と淳子がそう言って手招きをする。
色とりどりのツルに囲まれた教室内に足を踏み入れた舞は胸が詰まるような思いだった。
クラスメートたち全員が机で黙々とツルを折っている。
「これ、開いてみて」
恵美がオレンジ色のツルを差し出してきた。
「え、開くの?」
せっかく綺麗に折られたツルを開くなんてできなくて、舞はとまどう。
「いいから、早く」
愛に急かされて舞は渋々折り鶴を開いてみた。
そこにはマジックで『早く元気になれ!』と書かれていて、舞は口元を手で覆った。
「もしかして、この折り鶴全部に?」
聞くと、3人組は笑顔で頷いた。
うそ……!
千羽鶴のすべてにみんなからのメッセージ。
こんなの見せられたら、いくら我慢していても涙が溢れだして来てしまう。
青っちが入院して10日が経過した。
もう10日。
だけど、まだ10日だ。
舞がいつもどおり学校へ向かうと教室の中がやけにカラフルだった。
「あ、舞おはよー!」
「今みんなで千羽鶴折ってんの!」
恵美と淳子がそう言って手招きをする。
色とりどりのツルに囲まれた教室内に足を踏み入れた舞は胸が詰まるような思いだった。
クラスメートたち全員が机で黙々とツルを折っている。
「これ、開いてみて」
恵美がオレンジ色のツルを差し出してきた。
「え、開くの?」
せっかく綺麗に折られたツルを開くなんてできなくて、舞はとまどう。
「いいから、早く」
愛に急かされて舞は渋々折り鶴を開いてみた。
そこにはマジックで『早く元気になれ!』と書かれていて、舞は口元を手で覆った。
「もしかして、この折り鶴全部に?」
聞くと、3人組は笑顔で頷いた。
うそ……!
千羽鶴のすべてにみんなからのメッセージ。
こんなの見せられたら、いくら我慢していても涙が溢れだして来てしまう。