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それから1時間後。


母親に見てもらいながらどうにか明日のデート服が決まった。


行き場所がわからないということで、動きやすいロングスカートとTシャツというスタイルになった。


「靴はお母さんの白いミュールを貸してあげる。あれはヒールが低いから長時間歩いても大丈夫だから」


「うん、ありがとう」


お礼を言う横で母親が枚のカバンに絆創膏を2枚入れた。


「念の為。靴ずれとかあるかもしれないから」


「そんなものまで?」


「慣れない靴だから万が一ってことがあるでしょう?」


普段はきなれた運動靴ばかりをはいている枚にとっては目からうろこだ。


世間の女子たちはみんなこんなところまで気を使ってデートをしているのかと思うと、脱帽だ。


自分はもうすでに疲れ切ってしまっていた。


「さぁ、服が決まったなら早くお風呂に入って寝ちゃいなさい。遅くまで起きてたら肌に悪いから」


「はぁい」


舞は大きなため息と共に返事をしたのだった。