ひとしきり話し込んだ後、気づけば陽が傾いていた。
 そろそろ帰る時間だろうけど、彼女ともっと話したい。
 自然と、そう思った。

「安西さん」
「なあに?」
「連絡先、交換しない?」

 初対面の女の子に連絡先を聞くなんてこと、これまでしたことが無かった。
 正確には、彼女とは元クラスメイトであって、完全な初対面ではないけれど。
 
 考えるより先に言葉が滑り落ちていた。

「もちろんだよー!」

 夕日に照らされる彼女も、やっぱり可愛かった。