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「う~っすナオキ!! って、あれ? お前もう退院?」


ヒロシがテンション高く病室へ入ってきた時、俺は丁度荷物をまとめ終えたところだった。


男が1人入院すると言っても一ヶ月となると大荷物になる。


「いいタイミングで来たな」


そう言って、ヒロシに荷物の半分を強制的に持たせてやった。


「なんだよ、退院するならするで連絡くらいして来いよ」


文句をいいつつも、松葉杖が必要な俺のために重たい荷物を引き受けてくれるヒロシ。


「今日急に決まったんだよ」


「は? そうなん?」


「あぁ。手続きも済まされてて、後は金払って出てけってよ」


「ふぅ~ん……?」


ヒロシは不思議そうに返事をしたものの、特に深く訊ねてくる気配はなかった。