「それが、なんかよくわかんなくて……」


困ったように頭をかくと、そのじぃさんは昔ながらの銀歯を除かせて笑った。


「あんたの担当してた鳥越って看護士。昨日でクビになったらしいじゃないか」


「クビ……!?」


驚いて、目を丸くする。


鳥越ナースがクビ?


どうして!?


「あんたもさっさとこの病院を出てった方がいい。下手にかぎ回ってたら痛い目見るぞ」


じぃさんはそれだけ言うと、サッとカーテンを引いて話を終わらせてしまった。


クビって……鳥越さんがクビってどういう事だよ……。


突然の出来事で混乱する。


まさか……昨日俺にこの病院の事を話したりしたから?


だとしたら俺も……「強制退院させられるって事か……?」