そんな……。


じゃぁリナちゃんはここに無理矢理閉じ込められてるんじゃないか!!


「その、実験ってちゃんとしたものなんですか?」


「法に触れるかどうかはわからない……。が、まともなものだったら俺がこうしてお前に頭を下げになんか来るものか」


そうだ。


そうだよ。


これはリナちゃんのピンチなんだ!


俺はすがるように霧夜さんの腕を掴み、「実験って? 実験ってどんな実験なんです? そんなに危険なものなんですか?」と、聞いた。


その質問に俯き、眉間に深いシワを刻ませる霧夜さん。


言いにくそうに何度もうなり声を上げるその姿から、なんとなく想像がついてしまった。


「危険……なんですね……?」


呟くように言って、気持ちよさそうに歌っていたリナちゃんの姿を思い出す。


「時間が……ない」