いっその事名前通り霧のごとく消えてしまえ。


なんて、決して口には出さないが心の底からそう願った。


「それで、リナちゃんを助けるっていうのはどういう事なんですか?」


「あぁ……。お前も知ってる通り、あいつは今この病院の特別病棟に入れられている」


「はい……」


だけど、感染症などではないとリナちゃんは言っていた。


「実験台にされてるんだよ」


「は――…?」


「リナは今、病院の実験台にされてるんだよ――」