もし、この男は誰だ!?


なんて内容だったら……俺はきっと全国のリナファンから指名手配扱いされてしまうだろう。


「なんだよ反応薄いなぁ~お前それでも歌姫のファンかよ?」


「ファンだから信用してんだよ」


『リナはそんな事しない』


と、最後に付け足す。


俺から強引にやっちゃったんだから、これって間違いじゃないよな?


でも……。


俺は頭の中でついさっき見た写真を思い出す。


あれは間違いなく、渡り廊下の真ん中にある窓の中を、外から写した写真だった。


誰が……?


俺とリナを見ている人影があることだけは、確実だった――。