雑誌のおまけのDVDをみつけて「ラッキー」と言おうとした口が、「は……?」と疑問系に切り替わった。


「幽霊?」


そう聞き返してくるヒロシに、俺は大きく頷いた。


脳裏には昨日の少女がちらついている。


恐怖でその顔をハッキリと見る事はできなかったけど、あれはまさしく――…。


「いるわきゃねぇだろぉ?」


ヒロシの笑い声が病室内に響き渡った。


俺を指差して大口を開けて容赦なく笑うヒロシ。


ここは個室じゃねぇんだっつぅの。


そう思いながらも、そこまで笑われたらだんだんと恥ずかしくなってくる。


「もしかしてお前、幽霊みちゃったとか言っちゃうぅ?」


時折笑い声を織り交ぜつつ、そう聞いてくるヒロシ。