結局、緒男2人が考え出したリナ救出方法は、真正面から立ち向かう、だった。


「そのままじゃねぇかよ」


貰ってきたばかりの警備員の服を着て俺は苦笑する。


「俺たち頭なんか使えねぇんだから仕方ないだろ」


ヒロシには俺の白衣をかしてやった。


私服で行く気満々だったヒロシにそんな格好で行ったら充分に怪しまれるだろう。


と突っ込みを入れてやったのだ。


俺はリナから聞いた病棟内の様子を紙に書き出し、「ここにリナがいる」と、一番奥まった部屋を指差した。


中に入ってすぐ左に曲がり、真っ直ぐ行った場所にある部屋だ。


他にも研究室のような場所が多数あり、夜でも人の出入りはあるらしい。


「ここに行くつくまでに誰かに見つかったら?」