その子も、実験台だったのか?


そう思うと、喉がカラカラに渇いてうまく呼吸が出来なくなる。


亡くなったって……。


もしかしてその実験が原因ってワケじゃないよな?


「な、なぁリナ」


平静を装ってみても、情けないほどに声が震える。


「その子……なんて病気だったの?」


俺の問いかけに、リナは無言のまま月を見つめた。


月明かりでキラキラと光るまつげの涙。


「きっと、私も死んじゃうの」


「リナ!?」


まるで『散歩でも行こう』という程度の口調で言われて、全身に鳥肌が立つ。