初めて会った日から約一週間。高峰先輩の成長速度は目覚ましい。問題点は殆どが改善され、応用技も短時間でポンポンと自分のものにしてしまう。
なんとなくだが、ここまでの才能が今までどうして埋もれたままだったのか、わかった。恐らくだが、先輩と部活の練習スタイルがあってなかったのだ。
神原先生も流石に、一人の部員の為に練習を変える訳にはいかないし、高峰先輩自身も気付いていなかったのだろう。
けど、遅くない。今からだ。
先輩のレギュラー入りは遠くない。
懸念事項があるとすれば、最近、先輩の体に切り傷や擦り傷が目立つようになったことだ。無論、私は怪我を伴うような練習はやらせてないし、部活の中でも危険な練習はない。
なら、何故先輩はそんな傷跡が出来るのか?
今後に響くと思った私は、心当たりはないか聞いた。
「怪我、目立ちますよ? なにしたんですか?」
「あ~、この怪我のこと? それが、自分でも分かんなくてさ。なんだろうね、寝てる間に引っ掻いちゃったのかな?」
苦笑いしながら言う先輩の言葉が嘘だと見抜くのは、そう難しくない。
一人で掃除してた時といい、今ある切り傷や擦り傷といい、先輩はなにか大事なことを黙っている。私も人のことは言えないが、先輩のは一歩間違えば選手生命を絶たれるかもしれない。可能性が一番あるのはイジメだが、本人が否定しているから、証拠がなければ、顧問である神原先生に訴えることもできない。
どうすればいい?
なにをすればいい?
悩んでいる内に時間だけが過ぎていく。
そこでふと気づいた。「なんで、私は先輩の為に必死になって考えてるんだろう」と。
正直な所、先輩がどうなろうが、私に影響はない。寧ろ、日が経つにつれ距離感を詰めてきて、ウザさが強まりつつある。けど、あの煩さに慣れてしまったから、隣に先輩が居ないのは少しだけ寂しい。
時が流れるのは早く、もう三週間が経った。
高峰先輩は完璧に化け、特訓中の一対一では、私の黒星が多くなり始めている。だが、それと同時に、先輩の怪我も酷くなっていった。
練習着で隠れてはいるが、青あざが所々に見えるし、切り傷や擦り傷のような生傷も絶えない。考えて、考えて、考えて、何度も問い詰めたが、答えはいつもはぐらかされる。
「本当に、なにもないんですよね?」
「信用ないな~。大丈夫だよ、信じて」
添えられるように飾られた、笑顔にサムズアップ。最初に会った時にもやっていた、高峰先輩の十八番。
こっちが心配しているのに、なんなんだそれは。絶対なにかあったはずなのに、なにも話してくれない。
分からない。
先輩にとって、私は一体、どういう存在なんだろう?
悩んでも、悩んでも、分からないことだけが増えていく。
月が替わり五月、先輩との特訓期間も一ヵ月が経過したある日、事件が起きた。
「小球、あなたには明日、怜奈先輩とレギュラーを賭けて一対一をやってもらう。最近のあなたの成長は目を見張るものがあるからね。チャンスがあって然るべきだわ」
サイドテールに纏めた赤茶の髪を揺らしながら、部長――園町凛先輩はそう告げた。彼女は、高峰先輩に負けず劣らずな恵まれた体を活かしたパワーフォワードで、先輩と同じく二年生にして、実力主義のこの部活でトップに立っている。名前通り凛とした綺麗な顔立ちをしており、とても女子高生とは思えない。
そして、先輩の相手となる浅野怜奈先輩は三年生。濡羽色のショートヘアと冷めた表情が特徴の少し怖い人。前年度までは副部長を務めていて、凛先輩と同じくパワーフォワード。身長は二人より低いが技術でカバーしてくる技巧派の先輩だ。
けれど、高峰先輩も強くなった。勝てる見込みは充分にあるのに、どうしてだろう。段々と先輩の顔色が悪くなっていく。
血の気が引いたように真っ青になった先輩は、明らかに異常だ。なんとかして元に戻さないと、そう思って声を掛けようとした瞬間。
怜奈先輩が、高峰先輩を連れ去って体育館を出て行った。
他の部員は特に気にすることもなく、解散して帰路に就くために部室に戻ったが、私はどうしても気になって、聞き耳を立てようとシャトルドアに身を寄せた。
そして、聞こえてきたのは、
「本当に、目障りになったわねぇ、小球」
「……すいません」
「謝って欲しい訳じゃないわ? ただ一つ、お願いがあるのよ。私がレギュラーの座を賭けて、あなたはなにも賭けないなんて不公平よね? 平等じゃないわよね? だから、あなたが負けたら――退部しなさい」
「っ!? 分かり、ました」
「物分かりが良くて助かるわ。凛に頼んで、折角チャンスをあげたんだから、頑張りなさい? ……明日、楽しみにしてるわね」
怜奈先輩の嘲笑を含んだ言葉を最後に会話は終わり、足音が一つ、ドアの方に近づいてくる。私は慌てて、近くにあった用具室に飛び込む。運が良かったのか、足音はそのまま遠くへ行き、やがて聞こえなくなった。
今の会話でイジメの犯人は分かった。分かったが、先輩が黙っている理由は依然分からない。「こうなったら、特訓中に聞くしかない!」、そう決意を新たに、用具室から出て、放課後の特訓に赴いたが――そこに普段の先輩は居なかった。
体調が悪いとか、調子が悪いとか、そんな話ではない。
手足が震えてまともに走れてないし、ドリブルやパスといった基本動作すらままならない。退部が賭けられてるんだ、いつも通りじゃないのは仕方ない、そう思いたいが、顔だけは変わらずヘラヘラニコニコと笑っていた。
私に心配をかけないようにしてるのかは知らないが、無性にイライラしてしまう。
別に、頼っても良いじゃないか。
少しくらい弱音を吐いても良いじゃないか。
なんで、なんで何も言ってくれないんだ。
察してくれるとでも思ってるのか。
一ヵ月も一緒に過ごして、まだ私を信用できないのか?
それとも、先輩にとって、バスケはその程度のものだったのか?
「……先輩、バスケは好きですか?」
「へっ? 前も言ったじゃん、私は――」
「本気で、好きですか?」
口から出ただけの上っ面の言葉は欲しくない、だから私は先輩の言葉に被せた。今、私が欲しいのは心からの言葉だ。心の底から湧き上がるような、燃えるように熱い想いだ。
さぁ、先輩。答えてください。
「………………」
「だんまりですか。しょうがないですね。それじゃあ、私が隠してたことについて話しましょう」
出来るなら、ずっと黙っていたかったがもう知ったことか。全部ぶちまけてやる。
「先輩に特訓を提案した理由、あれ全部私の為です」
「自分の、為?」
「はい。当り前じゃないですか? 先輩には、私が自分の利益なしに動くお人よしに見えます?」
「私は――そう、思ってたよ? 籠守ちゃんは優しい子だって……」
どうして、そう都合の良い解釈ができるんだ。本当に、イラつく。
「そうですか、私は嫌いですよ? 先輩のこと。誰もが望んでも手に入らない才能を持ってるのに、楽しむだけで強くなろうと必死にならない。見ていてイライラするんですよ」
小馬鹿にするようにそう言うと、先輩は苦笑いを零す。ここまで言われても笑えるなんて、筋金入りのお人好しだ。
怒らせないと。感情を吐き出させないと。
そうしないと先輩は明日、この部から居なくなってしまうだろう。それだけはダメだ。
あと一押し、なにか言わないと。そう思い、口を開こうとした瞬間。
感謝の言葉が、聞こえた。
「ありがとう、籠守ちゃん」
「……はっ? 高峰先輩、私の話を聞いてましたか? 私は、先輩を――」
意味が分からなかった。最低なことを言ったのに、なんでお礼なんかされているのか?
困惑する私の頭を、高峰先輩は優しく撫でた。
「さっきの話が本当でも、怒ったりしないよ。利用されたとしても、強くなれたのは事実だしね。……それに、心配してくれたんでしょ?」
「それは……」
「籠守ちゃんも話してくれたし、私も話そうかな」
重荷を下ろすように、高峰先輩は床に座り込んだ。
私も、それに倣うように隣に座る。先輩は天井を仰ぎながら、ポツリポツリと、怜奈先輩となにがあったのかを話し始めた。
「私がまだ新入部員の頃なんだけどさ。この背のお陰で、同級生や先輩から、結構チヤホヤされてたんだよね~。まぁ、技術はイマイチだったけど。……でも、そういうの良く思わない先輩って、どこにでもいるじゃん? それが――」
「怜奈先輩だった、と」
相槌に対して、高峰先輩は小さく頷き、話を続ける。
「殴られたり蹴られたりするのは日常茶飯事。階段から突き落とされそうになった時もあったよ。あとは、そうだな……上履き隠されたりバッシュ捨てられたり、とか。掃除を一人でやってたのも、イジメの一環でさ。『手伝おうか?』って、声を掛けてくれた子もいたんだけど、迷惑かけたくなくて断っちゃった」
涙が出るくらいに綺麗な自己犠牲。
そんなの誰も望んでない。
だから、今、言うんだ。
「一度しか言わないので、聞き逃さないでくださいね?」
「……うん」
「私が思う理想のチームには、先輩が――高峰小球が必要なんです。浅野怜奈ではなく、高峰小球が必要なんです! だから、絶対に勝ってください」
「……わかった。任せて!」
飾りけのない笑みでそう言った小球先輩を、私は信じようと思った。 信じられると思った。けど、現実はそう甘くはなかった。
部員全員が見守る中、真剣な雰囲気と、負けられないという熱量が、体育館を支配する。しかし、一対一の状況は――あまり良くなかった。ルールは私とやった時とほぼ同じで五本先取だが、小球先輩は最初の一本以降とれていない。その代わり、玲奈先輩は既に三本先取。
動きは悪くない、それどころか今までで一番良いはず。なら、どうして……。
フワフワとしたあやふやな違和感を探るように、二人を見つめると。一瞬、たった一瞬だったが、顔を苦しそうに歪める小球先輩が見えた。
「最低、ですね」
他にも、審判に見えないギリギリを狙ったラフプレーを、私の眼は捉えた。足を踏むのは序の口、脇腹に肘鉄、ボールを持った手を大きく振って牽制もしている。
他の部員が気付いてないのを見ると、相当手馴れてるのだろう。
このまま行けば、確実に負ける。私は足早に移動し、凛先輩の隣に立った。
「部長、一度一対一を中断してください。玲奈先輩は――」
「ラフプレーをしてるって? そんなの前から気付いてるわよ」
「だったら!!」
「でもね、あれぐらいで負けるようじゃ、全国に通用しないわ」
「……じゃあ、これは知ってましたか?」
その言葉に続けて、私は小球先輩が受けていたイジメについて話した。話を聞くにつれ、少しずつ凛先輩の表情が強張っていく。どうやら知らなかったらしい。都合が良い、まだ勝ち筋は残っているみたいだ。
脅しの形になってしまうが、今回ばかりは許して欲しい。
「二対一にして欲しい? あなた、本気で言っているの?」
「はい」
「はぁ……分かったわ。でも、それじゃフェアじゃないわよね。責任を持って私も参加するわ。二対二になるけど、別に構わないでしょう?」
「どうぞ、それでも勝ちますから」
慢心なんてないし、油断なんかもしていない。ただ、確信しているんだ。 私と先輩は負けない、と。理由はただ一つ。この場にいる誰よりも、私は先輩を信じているから。
「お待たせしました、先輩」
「籠守……ちゃん」
堂々とコートに入る凛先輩の後に続いた私は小球先輩に駆け寄り声を掛けた。泣き出しそうな顔で私を見て、震えた声を出す先輩。
「らしくないですね、ホントに。先輩に一番似合うのは、ウザいくらい明るい笑顔じゃないですか」
「……ウザくないもん」
「ウザいですよ。時々本気でウザいです。……まぁ、冗談はここまでにして、やりますよ?」
未だに震える先輩の手を取り、立ち上がらせる。小球先輩は状況は飲み込めてないみたいだけど、凛先輩と玲奈先輩が険悪な雰囲気で話しているのを見て、なにかあったのは分かったんだろう。
数分で二人の会話は終わり、凛先輩が今回のレギュラーを賭けた一対一を、二対二に変更することを宣言した。イジメの件を皆の前で言わなかったのは慈悲か、それとも別の理由か。
野次馬の部員たちがどよめく中、ジッとこちらを睨む怜奈先輩と目が合う。一応、会釈を返しておいた。向けられる眼光が鋭くなったがどうでもいい。勝つことに集中しよう。
ゲームは四本を先に取られて絶体絶命の状況。だけど、次の攻撃は私たちからだ。
「練習通りやれば勝てます、落ち着いていきましょう。先輩」
「大丈夫。私、籠守ちゃんを信じてるから!」
その言葉を合図にするように、位置に着き、二対二が始まった。
私の前に立つのは玲奈先輩、身長的なマッチアップだろうか。相対すると分かるが、そこまでの圧迫感を感じない。
舐められているんだろう、丁度いい。
強さを焼き付けてやる。
「邪魔です」
左右にボールと体を振るフロントチェンジで相手を揺らし、右に行くとフェイントをかけ、バックロールターンで逆を行く。玲奈先輩は完全に引っ掛かり、私に置いていかれる。勿論、凛先輩がカバーに来るが、二対一で負けはありえない。一度止まって、シュートの構えを取り、凛先輩が詰めてきたのに合わせて、股下を通すように小球先輩にパスを出す。
「ナイスパス!」
ゴール前でそれを受け取った先輩は難なくシュートを決める。理想的な二対一のプレーに野次馬が歓声を上げる。でも、これは何度も通じない。凛先輩だってバカじゃないからだ。今の一本で距離感は確実に掴んでいるはず。次はカバーのしやすい中間位置で守り、シュートもパスも通させない。だけど、私たちはその程度じゃ止まらない。
攻守が交代し、怜奈先輩がボールを持つ。彼女の相手は私だ。
「本当に、イラつくわ。今まで、小球がどうしてもって言うから、仕方なく我慢して、見逃してあげてたのに……残念ね。叩き潰してあげる」
「そのセリフ、そっくりそのままお返しします!!」
最後の一本だからか怜奈先輩は、力のゴリ押しで突っ込んでくる。私は地面に根を張るように腰を落とし、押し負けないよう踏ん張るが、彼女はスピードを落とさず突っ込んで来た。接触した瞬間、私はワザと、吹き飛ばされたように後ろに転んだ。
「きゃっ!」
声まで出したんだ、傍から見ても、力押しのあまり吹き飛ばされたと考えるだろう。審判もそう判断したのか、笛を鳴らして言った。
「れ、怜奈先輩! チャージングです!」
「なっ!」
チャージング、ファウルの一つだ。オフェンスの進行方向上にディフェンスが居て、それにぶつかった場合になるファウル。でも、もし私が怜奈先輩の進行方向に上手く入れず、無理矢理止めようと接触した場合は、ブロッキングという私側のファウルになる。
色々な事情が絡んで焦っているんだろう。けど、それは自業自得だ。
「早くも、攻守交代ですね」
「チビのくせに、狡賢い。嫌いだわ、あなたのこと」
「安心してください、私も嫌いですから」
そう言ったあと、ボールは私たちに渡る。また、私たちが攻める番になったが、協力という言葉を知らないのか、チームプレーを意識しない怜奈先輩のお陰で楽に終わった。
続けて三本目、四本目と順調に攻撃を決め、守備も成功。
二対二は、最後の一本に突入した。
「泣いても笑ってもこれが最後ですよ、怜奈先輩」
「分かってる!!」
宥めようとする凛先輩の声も、殆ど耳には入ってないらしい。多分もう、勝つのはそう難しくないが、最後まで全力で行く。それが、選手としての礼儀だ。
「最後まで、気を抜かないでくださいね?」
「大丈夫。負けたくないから」
勝気に笑った小球先輩が位置に着き、攻撃が始まる。野次馬をしていた部員たちは静まり返り、ドリブルの音だけが体育館に響いた。
鋭い眼光でこちらを睨む怜奈先輩は恐ろしいと言われれば恐ろしいが、二人で戦えば怖くなんかない。
「スクリーン!」
そう、凛先輩が叫んだ時にはもう遅い。小球先輩が怜奈先輩の動きを封じたのを見てから、右サイドに切り込んでいく。私一人で抜かない新しいパターンだが、凛先輩は冷静に対応してくる。
「簡単には――」
「抜かせてもらいます!」
チェンジオブペースを使った緩急のある動きと、自分の小ささを活かし、一気に奥まで攻め込む。負けじと、凛先輩も追いかけて後ろからレイアップを叩こうとするが、狙いはそうじゃない。元々、この戦いは小球先輩の勝負だった。
だから、決着をつけるのは、
「先輩!」
ノールックで、凛先輩の後ろにいるであろう小球先輩にパスを出す。無雑作に放っただけにしか見えないボールは、しっかりと先輩の手に収まり、そのままシュートの態勢に入った。
誰も止められない。そう思った矢先、怜奈先輩がブロックに入った。不味い、フェイクをかけようにも、先輩はもう飛び始めている。
「小球先輩!!」
叫んだ私に応えるように、先輩は笑った。『大丈夫、信じて』と言った、あの時のように。怖い、怖いけど、信じたいと思った。ジャンプした体を後ろに反らして、小球先輩は怜奈先輩のブロックの範囲から抜けた。
……あれは、フェイダウェイシュートだ。クセもあって、男子でもやり辛い技だから、私でも敬遠している。先輩に教えたことはないし、知っていたとしても、ここで選ぶべき技じゃ――いや、違うか。この状況だから、選んだんだ。
「いっけー!!」
手から離れたボールは放物線を描き、ゴールリングへと吸い込まれていく。そして、ネットを潜り抜けた。
「入った……入った!? やった! やったよ籠守ちゃん!!」
「やりましたね、先輩!」
喜びのハイタッチだった。「パンッ!」という気持ちの良い音が響き、野次馬が歓声を上げる。そして、数分後。
落ち着きを取り戻した頃に、凛先輩が二対二の結果を正式に告げた。
「今回のレギュラーを賭けた二対二の結果は、小球たちの勝利よ。良かったわね、近々始まるインターハイ予選ではユニフォームを着れるわよ?」
「おめでとうございます、先輩。ようやく、スタートラインですね」
「そうだね。これからもよろしく、籠守ちゃん!」
眩しいくらいの笑顔を向ける先輩を見て、私も自然と笑みが零れた。
間もなく、凛先輩が怜奈先輩を連れて体育館を出て行った。チラッと見えた怜奈先輩の表情は、酷く青褪めていた。まぁ、そういうことなんだろう。
けど、お陰でやっと、一歩前に進める。
理想は遠いけど、小球先輩と二人なら、やっていける。
先輩の笑顔が、そう思わせてくれた。