私は好きって何だろうって思ってた。というと、どういう気持ちが「好き」って気持ちかとか、そういうことかと思われるかもしれないけど、どちらかというと、相手に好きって言われた時に、それってほんと? って思ってしまうのだ。
そういう癖がついてしまったのには、原因があって。
私が昔、体が弱くて入院していたころ。
クラスのたくさんの人から、お手紙が届いた。
「ひかりちゃん。また遊ぼうね。大好きだよ」
まあ書いてあることを要約すればみんなそんな感じ。
私ってひねくれてるから。
ふうん、って思っちゃった。ほんとに好きなのかなって。
でも、それでもすごくうれしかった。
だけど、実際に学校に行くと、やっぱりひねくれた私の考えが正しいのではないかと思った。
みんな、私を遊びに誘わないし。まあ、とろい私と遊んでも楽しくないんだよね、うん知ってるって感じで、わたしはそれに対してムカついたり悲しんだりはしなかった。
それからもずっとそんな感じ。数えきれないくらいの「好き」をもらった。
そんな私は、基本的に受け身のことが好きだった。ここでの好きはどういう好きなのかまた考え始めるときりがないけど、たぶん、逃げた先に残ったものに対して「好き」という感情を抱いているのではないかと思う。
で、受け身のことって何かと言えば、プラネタリウムのことだ。他にも、映画を見たり、劇を見たりするのも結構好き。
こういう受け身のものって、一人で見ても、みんなと同じだけ楽しめる。
私はそういうのが好きだった。
だから、高校の文化祭に一人で勇気を出して行った時も、気がついたらプラネタリウムにいた。
そしたらまさかの一人だけだった。
正直逃げ出したかったけど、説明してくれた人……先輩が、すごく一生懸命だったから、私は最後までいた。でも、終わったらやっぱり居づらくなって急ぎ目にプラネタリウムを出た。
私は、そのプラネタリウムを出た後に、不思議な気持ちになっていた。
先輩の顔が記憶のしばらく離れなさそうな領域にある。それに、なぜか、「先輩とプラネタリウムを作りたい」と思ったのだった。
私はもしかして、これが本当の好きなのではないかと思った。だから、私は、高校に入学して、先輩しかいない天文部に入って、そして、先輩とプラネタリウムを作った。
やっぱり好きだった。
楽しかった。自分が何か行動して、それが楽しいっていう、その経験が初めてだった。
そして。
誰かに恋したのも初めてだった。
私は、初めての「好き」を二つも体験できた。
そんな中、天文部が廃部になることが決まった。
だから私は、まず、先輩に、好きって気持ちを伝えようと思った。
ちゃんと伝えられたし、先輩は私に好きって言ってくれた。
けど、ここで、私のひねくれが出てしまった。
先輩って、ほんとに好きなのかな、私のこと。
いままで、うすっぺらい好きをたくさんもらってきた。だから、私は、そう思っちゃった。
先輩にはすごい可愛い幼馴染がいる。その幼馴染のことがほんとは好きなんじゃないかな。でも、その幼馴染には彼氏がいる。美男美女カップルだからすごく有名で、私も知ってる。
先輩は、幼馴染とは付き合えないから、仕方なく私に好きって言ったんじゃないかな。
そういう風に考えてしまうのだ。
ほんと良くないなあ私。
私は、自分に自分でちょっと怒ろうと思った。
けど、その時に、それを遮るかのようにスマホが鳴った。
先輩からのメッセージだった。
『今日の放課後、プラネタリウムのお別れ会をしたいんだけど、空いてる?』
そういう癖がついてしまったのには、原因があって。
私が昔、体が弱くて入院していたころ。
クラスのたくさんの人から、お手紙が届いた。
「ひかりちゃん。また遊ぼうね。大好きだよ」
まあ書いてあることを要約すればみんなそんな感じ。
私ってひねくれてるから。
ふうん、って思っちゃった。ほんとに好きなのかなって。
でも、それでもすごくうれしかった。
だけど、実際に学校に行くと、やっぱりひねくれた私の考えが正しいのではないかと思った。
みんな、私を遊びに誘わないし。まあ、とろい私と遊んでも楽しくないんだよね、うん知ってるって感じで、わたしはそれに対してムカついたり悲しんだりはしなかった。
それからもずっとそんな感じ。数えきれないくらいの「好き」をもらった。
そんな私は、基本的に受け身のことが好きだった。ここでの好きはどういう好きなのかまた考え始めるときりがないけど、たぶん、逃げた先に残ったものに対して「好き」という感情を抱いているのではないかと思う。
で、受け身のことって何かと言えば、プラネタリウムのことだ。他にも、映画を見たり、劇を見たりするのも結構好き。
こういう受け身のものって、一人で見ても、みんなと同じだけ楽しめる。
私はそういうのが好きだった。
だから、高校の文化祭に一人で勇気を出して行った時も、気がついたらプラネタリウムにいた。
そしたらまさかの一人だけだった。
正直逃げ出したかったけど、説明してくれた人……先輩が、すごく一生懸命だったから、私は最後までいた。でも、終わったらやっぱり居づらくなって急ぎ目にプラネタリウムを出た。
私は、そのプラネタリウムを出た後に、不思議な気持ちになっていた。
先輩の顔が記憶のしばらく離れなさそうな領域にある。それに、なぜか、「先輩とプラネタリウムを作りたい」と思ったのだった。
私はもしかして、これが本当の好きなのではないかと思った。だから、私は、高校に入学して、先輩しかいない天文部に入って、そして、先輩とプラネタリウムを作った。
やっぱり好きだった。
楽しかった。自分が何か行動して、それが楽しいっていう、その経験が初めてだった。
そして。
誰かに恋したのも初めてだった。
私は、初めての「好き」を二つも体験できた。
そんな中、天文部が廃部になることが決まった。
だから私は、まず、先輩に、好きって気持ちを伝えようと思った。
ちゃんと伝えられたし、先輩は私に好きって言ってくれた。
けど、ここで、私のひねくれが出てしまった。
先輩って、ほんとに好きなのかな、私のこと。
いままで、うすっぺらい好きをたくさんもらってきた。だから、私は、そう思っちゃった。
先輩にはすごい可愛い幼馴染がいる。その幼馴染のことがほんとは好きなんじゃないかな。でも、その幼馴染には彼氏がいる。美男美女カップルだからすごく有名で、私も知ってる。
先輩は、幼馴染とは付き合えないから、仕方なく私に好きって言ったんじゃないかな。
そういう風に考えてしまうのだ。
ほんと良くないなあ私。
私は、自分に自分でちょっと怒ろうと思った。
けど、その時に、それを遮るかのようにスマホが鳴った。
先輩からのメッセージだった。
『今日の放課後、プラネタリウムのお別れ会をしたいんだけど、空いてる?』