「最近調子が悪いですね…」
ミニゲームが終わって、それから普通に練習して部活終了の時間になり、外で涼んでいると後ろから佐伯くるみが声をかけてきた。
「そうかな…。いつもこんな感じだと思うけど…」
見栄を張った。ずっと調子が悪いなんて言えなかった。そんなことを言ってどうこうなる問題ではないと思ったから。
「ちょうど彰先輩がいなくなってからですよね…」
「たがら、ずっとこんな感じだって…」
さすがはマネージャーと言いたいところだが、気づいて欲しくはなかった。
「もうそういうのいいですから…。喧嘩でもしたんですか?」
喧嘩はしてない。というか1ヶ月くらい前から避けられてる気がするだけだ。ちょっど彰と楓が喧嘩?みたいなのをし始めた時から。
「いや、喧嘩はしてないよ。でも、とりあえず大丈夫だから心配するな」
立ち上がり佐伯くるみの頭をポンポンと叩きながらそう言った。