「とりあえず、俊先輩以外はメンバーチェンジで」
休憩時間残りわずかといったところで佐伯が口を開いた。
「Aメンバーにします。前半は様子見でしたがここからは全力で行きましょう!」
俺の場合プレーが噛み合わなかったことや彰のこととかでいつも以上に疲れているのにほかのメンバーは元気に『はい!』と返事をした。
それから後半戦が始まった。
再び敵チームの応援に来ていた保護者達の小声話が耳に入った。
(でた。いつものメンバー。)
(前半のはおそらくBチームだけどあの点差じゃあAメンバーになったらもっと開くだろうね…)
(何言ってんのよ。応援しなきゃダメじゃない)
(それもそうね!)
彰の話は出てこなかったのが少しだけショックだった。
プレーはと言うといつものメンバーということもあり、俺もいつものプレーができるようになった。そして、点差は開く一方だった。
結果は八十六対四十八で圧勝だった。