全ての授業が終わり、放課後を迎えた。楓に話を聞こうとしたが部活仲間である、隣のクラスの綾瀬が呼んでいた。
「おーい。楓ー、一緒に部活行こー」
それに対して楓は明るく「はーい！」と返事をしてその友達と部室へ行ってしまった。
聞くのは後日でいいか。そう思い、俺も部活に行こうとした。ちなみに俺はバスケ部で楓は美術部だ。
彰はと言うと、俺と同じバスケ部だったが、急にバスケのできない足になってしまったと二ヶ月くらい前に言われた。
「じゃあまたな。部活頑張れよ」
ジャージに着替えてから体育館に向かおうとした時に彰が通り過ぎにそう言った。
「あ、うん。足…まだ治らないのか？」
彰は制服を着ていて、家に帰る気満々だったが一応聞いてみたが彰は首を横に振った。
「ごめん。まだ治りそうにない」
俺は出来れば彰と全国大会に行きたかった。
「そっか…治ったら絶対言えよ！ずっと待ってるから！」
「おう。またな！」
元気よく返事をして俺は体育館へ、彰は家に向かった。